NPOのウェブサイトを見ていると、「なんか怪しい」「信頼できそうもない」と思うことがあります。おそらく情報が不足していることに一因があると考えられます。そこで、ウェブサイトに記載しておきたいことをまとめてみました。これを参考にして、自団体のウェブサイトの記載項目を見直してみてください。
- 団体正式名称
意外と記載していない団体があります。法人格を含む登記してある団体名を記載するのがいいと思います。 - 連絡先(電話番号、FAX番号、代表メールアドレス)
連絡先を掲載できない事情があれば、少なくとも「お問い合わせフォーム」や「資料請求フォーム」は設置しましょう。 - 所在地(住所)
シェルターの運営など、所在地を明らかにできない活動であっても、少なくとも都道府県と市区町村までは掲載しましょう。 - 法人格取得年月
- 所轄庁
- 設立年月
継続した活動は信頼性の向上につながります。 - 設立経緯
- 定款
PDF形式での構いませんので、定款(規定)は公開しましょう。 - 受賞歴
行政や民間団体から表彰された実績があれば、積極的に公表しましょう。 - 加盟ネットワーク
ひとつの団体でできることは限られています。地域のネットワークや業界のネットワークに参加しているようであれば、記載しておきましょう。中間支援組織の会員になっている場合も同様です。 - 代表者氏名
- 代表者メッセージ
- 役員一覧
代表者(代表理事/理事長)だけでなく、理事や監事、評議員などの役員は一覧にして公開しましょう。名前だけでなく可能な範囲で所属も記載しましょう。 - 事務局長氏名
- 事務局長メッセージ
- 職員数
- 職員紹介
ボランティアやインターンなどを希望する人は、「誰がどんな想いで活動しているか」という情報をよく見ています。代表や事務局長だけでなく、職員の紹介も恥ずかしがらずに記載しましょう。 - 会員数
- 会員・寄付者の声
「どのような人たちが団体を支えているのか」という情報も仲間を増やしていくためには重要な情報になります。 - 入会方法
- 協働する企業や団体の一覧
企業や団体の支援を受けていたり、協働して活動している場合は、一覧を記載しておきましょう。ロゴを記載できると、視覚的に理解でき、信頼性の向上にも貢献します。 - 助成金一覧
これまでに獲得した助成金を一覧にして記載しておきましょう。助成金を獲得できたということは、助成団体から活動について認めてもらえた証でもあります。 - 寄付の送金方法
寄付を集めていても、振込口座の情報が記載されていなければ、どうやって寄付をしてよいかわかりません。忘れずに記載しましょう。 - 活動理念
活動によって実現したいこと(ビジョン)、具体的にやるべきこと(ミッション)を整理して伝えましょう。 - 活動沿革
継続した活動をしているのであれば、歴史を記載しておきましょう。歴史を整理する過程で、自分たちの行動価値基準(判断基準)に気づくこともあります。 - 活動の背景
活動の背景とは、団体が取り組んでいる社会的課題の説明です。なぜ自分たちの活動が必要なのかを裏付けるものになります。 - 活動内容
- 活動内容を示す写真
活動(事業)内容は文章で説明するだけでなく、写真も用いて紹介しましょう。 - 活動報告書(過去5年分)
1年間の活動の内容と成果、収支報告が記載された報告書は最新のものを含め、5年分は記載しておきましょう。PDFでいいと思います。 - 活動計画書(過去5年分)
法律上、作成する必要がなくても、マネジメントするためには活動計画や予算は必要なものです。PDFで構わないので、計画書も公開しましょう。 - メディア掲載情報
新聞や雑誌などに取り上げられたことがあれば報告しましょう。ただ、スキャンや写真で紙面そのまま掲載すると著作権の侵害になる可能性があるので、許可を取ってから行うのがいいでしょう。 - 税の優遇措置
認定NPOや公益法人であれば、税の優遇措置についての説明があるといいでしょう。 - 最新情報
固定情報だけでは信頼性は向上しません。継続して定期的に活動していることを示すために、イベント情報やボランティア募集、またその活動報告を定期的に行っていきましょう。少なくとも1カ月に1度は更新したいところです。
まずは組織概要を中心とする固定情報を整理し、余すことなく伝えていきましょう。また、最新情報を掲載するためには更新しやすいウェブサイトを作っておく必要があります。