0円からできる はじめてのホームページ

0円からできる はじめてのホームページ

NPOにとってウェブサイトは多くの人に活動を伝えることができる手段となり、非常に有効です。一方で、ウェブサイトに対するイメージは、「お金がかかる」「技術が必要」と敷居が高い印象があり、尻込みしている人もいるかもしれません。初歩の初歩からウェブサイトについてお伝えしたいと思います。

ホームページに必要な費用は3種類

一般的にホームページを運用するためには、主に3つのものにお金がかかります。

サーバー費(月額)

ウェブサイトを公開するためには「サーバー」が必要になります。住宅でたとえると「土地」にあたります。土地には広さや建築基準があるように、サーバーによって容量やできることが異なります。購入するのではなくレンタルする(月額で借りる)のが一般的です。安いと1,000円/月程度から借りることができます。「レンタルサーバー」や「ホスティングサービス」で検索してみてください。

独自ドメイン管理費(年に1回)

「ドメイン」と言うのは、住宅でたとえると「住所」や「私書箱」に相当します。借りたサーバーに名前を付けることができます。このウェブサイトであれば、「www.recipe4fundraising.com」の「recipe4fundraising.com」にあたります。メールアドレスであれば、@より後ろがドメインです。自分の好きなように名前を決めて利用できるドメインを「独自ドメイン」と言います。「独自ドメイン」を管理している会社があるので、原則1年に1回管理費を支払います。価格は名前によって変動しますが、1,000円~3,000円/年程度です。「ドメイン取得」などのキーワードで検索してみてください。

制作費(原則、初回のみ)

住宅で言えば「上物」「建物」にかかる費用です。もちろん自分で制作すれば、お金はかかりません。今ではウェブサイトの技術や知識がなくても制作・運用できる仕組みやサービスがたくさん出ています。制作会社やデザイナー、プログラマーなどに外注すればお金がかかります。制作費は初期費用として初回しかかかりませんが、金額が大きくなる傾向にあります。

NPOのデジタル化を考える

NPOのデジタル化を考える

2022.09.07

ホームページの「困りごと」あるある

ホームページの「困りごと」は、制作に原因があることが多いです。たとえば、

ウェブサイト運用は知識を持っている担当者におまかせ。担当者が忙しいと、更新ができず、気づけば最終更新日は半年前。イベントも告知できない、ボランティアも募集できていない。

知識や技術を持つ限られた職員しかウェブサイトを更新できないという団体はよくあります。ウェブサイトの企画から他の職員も参加し、すべての職員が更新することを前提に制作するとこのような困りごとは発生しにくくなります。

また、

ボランティア(プロボノ)にウェブサイトを制作してもらい、広報の準備は整った。しかし、ボランティアに更新依頼をしても返事がない。最新情報に更新できず、組織概要も活動内容も3年前のまま。

知識や技術がある職員がいない、ウェブサイトに使える予算が少ない場合、ボランティアにお願いして制作してもらうケースもあるでしょう。引継ぎ書やマニュアルがないとウェブサイトの更新がボランティア頼みになり、事務局では対応できないという困った事態になります。

誰でも簡単に始められるホームページ制作サービス

制作費の説明文で「ウェブサイトの技術や知識がなくても制作・運用できる仕組みやサービス」があるとご紹介しました。ホームページ制作サービスはいくつかあり、無料から始められるサービスもあります。代表的なものをご紹介します。

ペライチ

無料プラン(スタートプラン)だと1ページしか作れませんが、イベント案内や周年事業など一時的な情報であればペライチを利用できます。また、特定非営利活動法人、公益財団・社団法人、社会福祉法人であれば、月額980円のプランが無償で利用できる「NPO支援プログラム」があります(現在プログラムリニューアル中のため受付休止中)。

Wix(ウィックス)

あらかじめ用意されているデザインから選んで、直感的操作により簡単にウェブサイトを作ることが可能です。サーバー費も独自ドメイン管理費も無料で始めることができ、独自ドメインも有料で利用できます。非営利団体向けのデザインも用意されています。

ジンドゥー(Jimdo)

インターネットにつながっていれば、どこにいてもクリックとタイプの簡単な操作でウェブサイトが作成できるサービスです。無料プランは広告が表示されてしまうので団体サイトとしては避けたいところです。ユーザー事例には非営利団体(NPO)のカテゴリーがあります。

ホームページ制作サービスは100ページを超えるような大量ページのウェブサイトは向いていません。一度利用し始めると簡単に他のサービスに移れないようになっています。サービスですので、サービスが終了したらホームページが閲覧できないというリスクもあります。

ホームページ制作サービスの一歩先を行きたい場合

サーバー費や独自ドメイン管理費の確保が必要ですが、団体ホームページを専門知識や技術を必要とせずブログのように 誰でもページ更新・追加できる仕組みを「コンテンツ・マネジメント・システム」(CMS)と言います。パソコンに入ったソフトウェアでなく、ブラウザを使って管理画面から更新できるので、事務局内で手分けして更新ができます。 長期的にはホームページを運用するならCMSがお勧めです。

WordPress(ワードプレス)

ワードプレスのソフトウェアは無料で手に入ります。テーマと呼ばれるデザインも無料のものあれば有料のものもあり選択肢はとても幅広いです。既成テーマを使わずに独自にデザインすることも可能です。ワードプレスを使っている企業や非営利団体は多いので、身近に相談できる人を探しやすいのもメリットです。

これだけはNPOのウェブサイトに記載しておきたい33のこと

これだけはNPOのウェブサイトに記載しておきたい33のこと

2018.11.28

ウェブサイトには「看板型」と「お庭型」があると言われます。看板型は、飾っておしまい・作っておしまいのウェブサイトです。お庭型は常にお手入れがされているウェブサイトです。どちらのウェブサイトの訪問数が多いかは言うまでもありません。次の訪問で情報が全く更新されていなければ、もう2度と訪問してくれなくなります。お庭型のウェブサイトを目指して、誰でもお手入れしやすいウェブサイトを作ってみてください。