NPOが参加や協力を得るためには、団体や活動を理解してもらうことが欠かせません。ウェブサイトに「1ページでわかる〇〇」「1分でわかる 〇〇 」といったページを設け、ウェブサイト訪問者に理解してもらう工夫をしている団体があります。どのようなことを記載しているか考えてみたいと思います。
1分でわかる日本クリニクラウン協会(日本クリニクラウン協会)
日本クリニクラウン協会の<1分でわかる日本クリニクラウン協会>は、「クリニクラウンって何?」「病院ではどんな活動しているの?」「どうしたら応援できるの?」といったように小見出しが疑問形になっています。疑問に答えながら、活動哲学(理念)や活動紹介、歴史、実績、支援や参加の方法を説明しています。硬くなりがちな団体概要であっても疑問形にすることで、初心者でも理解しやすくなっています。
すぐわかるプラン・インターナショナル(プラン・インターナショナル・ジャパン)
プラン・インターナショナルの<すぐわかるプラン・インターナショナル>も、日本クリニクラウン協会と同様に小見出しが疑問形です。最後の寄付の呼びかけ以外にも、「寄付金の使われ方は?」(財務・活動報告)「どんな人たちが支援しているの?」(支援者の声)「どんな企業が支援しているの?」(支援企業一覧)といった寄付に関わる小見出しがあります。
1ページでわかるHomedoor(Homedoor)
<1ページでわかるHomedoor>で特徴的なのは、当事者であるホームレスのエピソードを中心にHomedoorの活動を紹介していることです。また、社会課題の統計データや活動実績がわかりやすい形で提示されています。記載されている項目は、受益者ストーリーと活動内容のほかに「設立経緯」「年表(歴史)」「支援者インタビュー」「支援企業・団体」です。
1分でわかるフローレンス(フローレンス)
フローレンスの<1分でわかるフローレンス>は、ビジュアル(写真やグラフ、動画)を印象的に配置して「ビジョン・ミッション」「取り組んでいる社会問題」「職員紹介」「代表メッセージ」「受賞歴」が記載されています。このページには多くを書かず、詳細ページに誘導する設計になっています。
1ページでわかるカタリバ(KATARIBA)
<1ページでわかるカタリバ>は、今回ご紹介している団体の中では最もボリュームがあります。「理念」「活動の背景」「活動内容「拠点」「カタリバの強み」「YouTubeチャンネル」「活動実績」「受益者の声」「団体概要」「受賞歴」「寄付について」「参加方法」と網羅的に記載されています。
初めの人に何を伝えたらよいのかは、団体によって異なります。中には団体名に込めた思いやロゴに込めた思いを語るケースもあるでしょう。たくさんのことを伝えたら、伝えた内容そのものよりもたくさん言いたいことがある団体だなという印象しか与えません。理解と共感を生みやすいように取捨選択して見せ方を変えることも大切です。