寄付金に関する「税の優遇措置」をどう伝える?

寄付金に関する「税の優遇措置」をどう伝える?

仮認定や認定を取得したはいいけど、ファンドレイジングにつながっていない、どのように伝えたらよいかわからない、と悩んでいる団体も多いと思います。どのように資金調達につなげようとしているか、どのように寄付金の税優遇を伝えているか、いくつかのNPOをケーススタディしたいと思います。

税の優遇措置の内容は、法人格や都道府県によって異なります。参考にされる場合はご注意ください。
遺贈寄付の伝え方

遺贈寄付の伝え方

2018.08.01

カタリバ

カタリバはシンプルに伝えています。どれだけ税の優遇の効果があるのか、30,000円の事例をもとに説明しています。

katariba

ACE(エース)

続いて、児童労働への取り組みを行っているACEです。ACEもカタリバと同様に事例をもとに説明していますが、100,000円を事例にしています。さらに、「控除の対象になる寄付の種類」「控除の対象にならないもの」を紹介しています。

ace

シャンティ国際ボランティア会(SVA)

ACEと同じく国際協力分野からシャンティ国際ボランティア会(SVA)の例をご紹介します。事例を使った説明はありませんが、「控除の対象になるもの」「控除の対象にならないもの」の領収書の紙の色(ピンクとブルー)を変えているところが参考になります。

sva

フローレンス

フローレンスは、チャート(図式)を活用して税の優遇措置について説明しています。寄付に慣れていない支援者にとってわかりづらいクレジットカードの決済と着金(入金)の基準についてもチャート化しています。また、「寄付金控除の本来のメリット」を解説しているところが特徴的です。

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Teach for Japan

Teach for Japanは、寄付のページから税制優遇に関するPDFがダウンロードできるようになっています。参考にしたいのは、確定申告の手続きも説明していることです。企業に勤めている人にとっては、確定申告は不慣れだと思います。どのような手続きで税金が還付されるのかを知れることは、メリットになります。

teachforjapan_pdf

パブリックリソース財団

パブリックリソース財団には、公益社団法人・公益財団法人・認定(仮認定)NPO法人などへ寄付をする場合、税金がいくら戻ってくるか計算できる計算表(エクセル)が公開されています。

public

いかがでしたでしょうか?寄付金控除は、一団体当たりの寄付額が2,000円を下回っていても、他の団体への寄付の合計が2,000円を超えていれば、確定申告したうえで税の優遇措置を受けられる制度です。寄付金控除に関する情報を充実、より読みやすくすることで寄付者の役に立つコンテンツとなります。