ファンドレイジングに郵便貯金払込取扱票を徹底的に活用する

多くのNPO・市民活動グループは、ゆうちょ銀行(郵便局)に口座を持っていると思います。ゆうちょ銀行への振込方法のひとつが郵便振込用紙(郵便貯金払込取扱票)を使ったものです。改めて郵便振込用紙を使うメリット・デメリットを整理して、徹底的に活用しましょう。

ファンドレイジングに力を入れているNPOは、郵便振込用紙が付いたA4サイズのチラシ(「募金チラシ」や「寄付チラシ」と呼ばれます)を作成しています。

募金ちらしのつくり方

2018.05.15

メリット

振込手数料が安いから寄付を最大限活用できる

5万円未満なら振込手数料はたったの150円(ATMを利用した通常払込み)。手数料の負担は、団体負担(赤い郵便振込用紙)か振込人負担(青い郵便振込用紙)のどちらにも対応しています。

誰にでも寄付がお願いできる

クレジットカードを持っていない方にも寄付のお願いができます。郵便局(ゆうちょ銀行)は全国で20,000局以上。普段よく使う郵便局だから、寄付者にとっても団体にとっても安心感と信頼感があります。

寄付者情報の把握が簡単にできる

銀行振込では振込名義しか記帳されません。郵便振込用紙では、住所・氏名・電話番号に加え、 性別や年齢などの属性などの情報を集めることができ、寄付者の特徴を把握することができます。領収書の発行だけでなく寄付者の情報を蓄積することで分析も可能になります。

寄付だけでなく会費の送金にも使える

郵便振込用紙は、寄付の送金だけでなく正会員や賛助会員の会費の送金にも活用できます。会費は振込人負担の青い郵便振込用紙、寄付は団体負担の赤い郵便振込用紙といった使い分けもできます。「寄付のみ対象」という条件があるクレジットカード決済もあるので注意が必要です。

特別な技術や知識は不要

クレジットカード決済には最低限のウェブサイトの技術や知識が必要になります。郵便振込用紙を使ったファンドレイジングであれば、ウェブサイトの技術や知識がなくてもはじめることができます。

デメリット

予算を確保しておく必要がある

振込手数料を団体負担にする「赤い郵便振込用紙」は、窓口で手に入れることができません。NPOから寄付者に郵送する必要があるため、送料がかかります。また、より効果的に寄付を募ろうと考えたらチラシを制作することになります。制作には印刷などの制作費が必要になります。

事前準備に時間がかかる

郵便振込用紙を使って広く寄付を呼び掛ける場合、ダイレクトメールが効果的です。そのためには、住所や名前をまとめた名簿を整理・整備しておく必要があります。ウェブサイトでは資料請求フォームの設置、イベント等ではアンケートで個人情報の収集など名簿を充実させる取り組みも重要になります。

継続課金に対応していない

郵便振込用紙を使った送金は、その都度送金する単発寄付のみに対応しています。毎月寄付を口座から引き落とす自動引落やクレジットカード決済であれば簡単にできる毎月/年1回の継続課金には対応していません。

過去に連続して募金した人は、今後も募金する可能性が高くなります。なぜなら、すでにNPOの理念や活動に共感していると考えられるからです。一度でも入金があった人に 郵便振込用紙の送付先を限定することで、コストを削減しつつ返信率を高めることができ、効率的なファンドレイジングツールになります。

寄付と会費支払いどちらにも使えるようにデザインした郵便振込用紙つきのチラシを大量印刷すれば、1枚あたりの単価が安くなって制作費を抑えることが可能になります。まだ郵便振込用紙を使ったファンドレイジングに取り組んでいないNPOがあれば、ぜひ取り入れていただきたいと思います。

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キフフ(郵便振込書付チラシ制作サービス )

ファンドレイジングには取り組んでいるけど、寄付チラシ/募金チラシをつくったことはないというNPOや市民活動グループの皆さんは、ぜひ株式会社ガハハが提供している郵便振込書付チラシ制作サービス「キフフ」を利用してみてください。実績もあり、非常にシンプルな価格体系になっています。