1回限りの寄付者をマンスリーサポーターに変えるには

1回限りの寄付者をマンスリーサポーターに変えるには

マンスリーサポーターといった定期的な寄付プログラムは、1度の手続きで継続的な寄付が可能になるため寄付者の手間を軽減できます。また、定期的な寄付プログラムは、NPOの収入を増やすと同時に、運営コストを下げることにもつながります。定期的な寄付者を増やすことが、多くのNPOでファンドレイジングの戦略目標になっています。

定期的な寄付プログラムの準備

定期的な寄付プログラムは、定額を毎月寄付するマンスリーサポーターが主流です。毎年(イヤリー)や毎四半期(クオータリー)、毎週(ウィークリー)にも取り組んでいるNPOがあるかもしれません。

決済手段の導入

定期的な寄付者と言っても、寄付者が毎月忘れずに銀行口座に振り込んでくれるわけではありません。定期的な寄付プログラムは、金融機関の口座自動引落やクレジットカードの継続課金を使った寄付プログラムです。金融機関への申し込みやクレジットカード決済の導入が不可欠です。

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2017.03.17

寄付者データベースの構築

寄付者データベースを構築することで、寄付者のプロフィールやその他の有用な情報を蓄積します。寄付者情報をもとにつながりを築き、維持することができるようになります。金融機関の口座自動引落による寄付プログラムの場合、金融機関、口座名義、口座番号、毎月の寄付額など引落に必要な情報をNPOが管理する必要があるため、寄付者データベースの構築が不可欠になります。

NPO向け支援者管理システムを知る

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2017.04.18

1回限りの寄付者をマンスリーサポーターに変える6つのポイント

1.感謝の気持ちを伝える

繰り返し寄付してもらうためには、寄付者に寄付する動機を維持してもらわなければなりません。「寄付のお願い」ではなく「感謝の気持ち」を伝えることが寄付する動機を維持します。どのような感謝の仕方であっても、寄付者がとった寄付という行為を称え、寄付者はNPOが掲げる理念の実現にとって重要な存在であることを伝えます。このような感謝の気持ちは、寄付者を個人名で呼ぶ、その寄付者の寄付額や使途などを具体的に示すなど、できるだけ個人的に伝えるようにします。

2.感謝と同時にお願いしない

お願いをするときに感謝を伝えること(ask with thanks)は推奨されますが、感謝の気持ちを伝えるときに寄付をお願いする「thasks(サスクス)」(thanksとaskを掛け合わせた造語、thanks with ask)は避けたほうがいいとされます。はじめて1回限りの寄付を受領してから最初の6か月間は感謝を伝え、寄付がどのように使われたか報告し、団体の理念や歴史を丁寧に説明して、お互いを理解し合う期間とします。まずは、寄付という参加方法が効果的であると寄付者に感じてもらうために、NPOの活動の成果である受益者個人や家族に関する変化のストーリー、成功事例を伝えましょう。

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2021.11.10

3.寄付者にはアンケートを送る

はじめて1回限りの寄付をしてくれた人にはアンケートを送ってフィードバックを求めてください。寄付をした満足度やNPOが行った対応の改善点をヒアリングします。「お金を頼めばアドバイスをもらえる。アドバイスを求めればお金がもらえる」という格言があります。これを実践してみましょう。このような取り組みで、寄付者対応を改善できるだけでなく、NPOが寄付者の考えや意見を大切にしているという姿勢も示すことができます。

4.適切な寄付者にアプローチする

一般的に、マンスリーサポーターに適している寄付者は、多額の寄付をしている人よりも、少額の寄付をしている人になります。特に、年に数回、少額の寄付をしている寄付者には注意を払いましょう。寄付の金額よりも回数が重要です。マンスリーサポーターは、1度の手続きで複数回の寄付ができ、ひと月あたりの寄付額は少額になるため、寄付者の負担感を軽減できます。寄付者データベースを見て、マンスリーサポーターに興味を持ってくれそうな寄付者を特定しましょう。

5.決済手段ではなく寄付プログラムとして伝える

マンスリーサポーターは、寄付の決済方法の選択肢のひとつではなく、新しい寄付プログラム(寄付メニュー)です。それを伝えるには、マンスリーサポーターのプログラムを紹介する特設ウェブサイトや専用パンフレットを作るのが理想です。特設ウェブサイトや専用パンフレットでは、寄付者に対して1回限りの寄付ではなしえない継続的な寄付の価値、毎月の寄付で達成できることを明示してください。 マンスリーサポーター のプログラムに理念や活動内容とリンクした特別な名称を付けることも有効です。

会員とマンスリーサポーター、呼びかけ方と集め方はこう違う。

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2017.01.31

6.マンスリーサポーターを表彰する

既存のマンスリーサポーターを継続年数に応じて表彰し、ウェブサイトやニュースレターなどで公開することは、マンスリーサポーターを維持するために効果的です。同時に、 マンスリーサポーターを募るための貴重な方法でもあります。他の人が毎月の寄付でNPOの理念を支援しているのを見ると、他の人も同じことをする可能性が高くなります。マンスリーサポーターの中には、表彰を公開されることに抵抗がある人もいます。どこで表彰を公開するかは、まず マンスリーサポーターに確認することが大切です。

1回限りの寄付(今回だけの寄付、単発寄付)者であっても、あなたのNPOに関心があり、共感していることには変わりありません。マンスリーサポーターになるためにNPOの対応を試されていると思って、NPOは1回限りの寄付者に対応する必要があります。怖がらずに連絡を取り、マンスリーサポーターになってもらえるように働きかけをしましょう。